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ムシバナシの雑記帳

日々雑感あれこれです 本、映画、身近な虫とか

映画『主戦場』  

過日、シネマ尾道にて。
日系アメリカ人監督による、慰安婦問題を取り上げたドキュメンタリー映画。

進行が、早い早い。
復習用にパンフレット買えば良かったな。都度都度、名前と肩書が出るから、混乱はしなかったが。

アメリカのYouTuber親父とそのマネージャー(日本人)、国会議員、ジャーナリスト、歴史学者、弁護士、元慰安婦の娘、歴史修正主義者、元日本軍兵士、櫻井よしこ、ケント・ギルバート、杉田水脈他。

カメラを前に、よくぞそこまで語らせた、語った。
日本スゴイ・性奴隷ではなく金銭を介しての売春婦だ(だから問題ない)・国家は何をしても謝罪したらいけない、などなど
ネット界では既知の発言内容なのであろうが、ちょっとした表情や間、言いよどみや迷いなき発言態度を映像で見るというのはそれだけでも価値がある。

そうした「破綻した感情的な主張」と「人権や歴史認識をふまえた説明」を繰り返し登場させ、飽きさせないという点で映画作品としてもおもしろい。
定義が明確でないので右や左というくくりも意味ないと思うが、あえて使うならば、「右側」の皆様には腹立たしい映画だよね。

慰安婦問題知ってますかの街角インタビューで、日本の若者たちが「知りません」と言っていた。そりゃそうだよね。きちんと教えられてないんだもの。
そう言えば自分はいつ知ったのだろうか。親が家で話題にしたり、学校で習った憶えはないが。新聞とか?

戦犯・岸信介の無罪放免、教科書問題、日本会議、靖国参拝、問題の根深さを突きつけられる。
必見の一本だ。おすすめおすすめ。

category: 映画館・上映会など

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映画『ビリーブ 未来への大逆転』  

80代半ばにして現役で米最高裁判所判事(9名の内の1人)を務めるルース・ギンズバーグの若き日々の実話。

しかしこういう映画を見る度に、アメリカって思っていたほど先を行っていた訳ではなかったのだと知る。
女性は職に就くのすら難しく、クレジットカードが作れない。
男性は専業主夫にはなれず、介護に関する所得控除が認められない。
1970年代の話だ。

男女平等の為に闘い続けるルースを支える夫(弁護士)がまた素晴らしい。
夫婦の、家族の物語でもあった。

「すべてに疑問を持て」という亡き母の言葉を忘れずに邁進したルースだが、大切な言葉を親からもらった子供は幸せだと思う。

キャシー・ベイツ(『ミザリー』『タイタニック』など)もいいですね。パッと場面が華やぐ貫禄、存在感。ルースが憧れる女性弁護士役として登場する。

いい映画だった。誰かが闘ったからこその今。
何もせず自動的に勝手に権利や平和や自由が湧いて出てくる訳ではないのだね。

category: 映画館・上映会など

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上映会『沖縄スパイ戦史』  

戦場ぬ止み(いくさばぬとぅどぅみ』『標的の島 風(かじ)かたか』の三上智恵監督と、大矢英代監督によるドキュメンタリー映画。

沖縄に送り込まれた陸軍中野学校の出身者達と「少年ゲリラ兵・戦争マラリア・スパイ虐殺」というあまり語られることのなかった沖縄戦のさらなる闇とは。
関係者達の証言だけでなく、組織図や、CG映像を取り入れて沖縄の地形や米軍の侵攻の様子、少年ゲリラ兵達の動きなどが解説され、全体的にわかりやすくまとめられていた。

軍の目的は敵国に勝つことで、住民を守ることではない。
史実は現在にもつながり、自衛隊配備の問題にも言及している。
近年の自然(人為的)災害時における自衛隊の救助活動の様子を見て、つい「有事の際」にも助けてくれるのだろうと思わされてしまいそうになるが、それはまったく別の話なんですね。
作中登場する元自衛官の言葉ははっきりと現実を見せてくれる。

沖縄だけの、歴史を知るだけの、話ではなかった。
是非、ご鑑賞ください。

6月22日(土)福山市男女共同参画センター(リムふくやま地下2F)にて。

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映画『レプリカズ』  

「天才科学者の、暴走が止まらない!!」という予告の絶叫からもB級の気配が止まらない。
いや、いいんです。たまにはこういうのが観たかったの。なんと言ってもキアヌ・リーブス!出演作一覧を見ると、どうも初めてかもしれない。初キアヌ。そう、スピード(未見)とマトリックス(未見)の人、としか知らなかったキアヌを見てみたかったのだ。

死者を蘇らせる『ペット・セメタリー』や、ちょっと違うけど瞬間移動ものの『ザ・フライ』などに通底する哀切を期待すると「!?」となる。
神の領域に足を踏み入れるか入れまいかせめぎ合う話は好きなのだが、全然せめぎ合わないキアヌ。逡巡も葛藤も無く暴走あるのみというのが潔い。

ある意味現代的というか、登場人物の反応や科学者の行動も判断も結末も斜め上、はるか明後日の方向なので、意表を突かれた感はある。

そもそも、大切な家族を乗せての悪路の夜道であの運転する時点で主人公のダメダメっぷりがわかるではないか。
鑑賞直後は「えー…」と思っていたが、振り返ると、あれ?結構楽しんでた?と思える不思議な1本だった。

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映画『ブラック・クランズマン』  

脚色はあろうが、実話というから驚く。
スパイク・リー監督は初めてかな。多分。

白人至上主義の過激派団体KKK(クー・クラックス・クラン)の言う「白人」の定義に、ユダヤ人は当てはまっていないらしい。
有色人種だけでなく、ユダヤ人に対しても徹底して差別していた。

潜入捜査チームの一人が 『荒野にて』のスティーヴ・ブシェミからアクを抜いたような、似てるけど違うかと登場するたびに気になっていたのだが、なんと弟さんでマイケル・ブシェミという俳優さんだった。おー、なぜか嬉しい。

主役の機知に富む黒人警官役はジョン・デヴィッド・ワシントン(デンゼル・ワシントンの長男!)。

相棒は『沈黙-サイレンス』で主役と共に来日する神父を演じたアダム・ドライバー。んん、そう言えば?あまり印象になかったのだが、この度の刑事役は良かった。出自を振り返り、思いを押し殺し任務に向き合う姿がいい。

人権問題という重厚なテーマをコメディタッチで描き、ハラハラしたり差別主義の白人警官に怒りを覚えたりと娯楽作品としても満足だった。現在進行形の問題であることもガツンと感じさせてくれる仕掛けもあり。笑う時は笑って、でもちゃんと考えてね、という監督のメッセージか。

category: 映画館・上映会など

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