ムシバナシの雑記帳

日々雑感あれこれです 日課は踏台昇降と読書少々、朝のしらすご飯と焼海苔

『川の光2 タミーを救え!』松浦寿輝  

川の光』『川の光 外伝』の続編。前2作を未読でも読めるが、やはり順に読んだほうがよりおもしろい。

ネズミ、イヌ、鳥など身近な動物達が友達(ゴールデン・レトリバー)を助けるために長く危険な旅に出る。
児童書然とした装丁だし実際子供が対象なのかもしれないが、大人も十分楽しめる。悩んで行動して失敗したり成功したり、600ページ超の長編も飽きさせず読了した。良かった。いい時間だった。

自分は「友達」「仲間」などの言語に対してのアンテナは鈍い方だと思うのだが、こういう物語を読むと「ああ、こういうことだよね」と思える。
大人も子供も、夏休みの読書にいかがでしょう。

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『光をくれた人』  

オーストラリアの孤島で灯台守。うわ、いいな。そんな人生もあるのだ。まずはそう思ってしまうが、なかなか実際は大変らしい。時代設定も100年前だし。
雄大な景色が素晴らしい。

誰に感情移入しても泣けてくるし、切ない。それぞれの心のままに道を選ぶとそうなるのかとも思うが。
家族愛、夫婦愛、嘘と真実、罪と赦し、という普遍的なテーマが描かれている。
戦争によって人生を変えられた人達の物語でもある。

イザベラ(灯台守の妻)、情が深く魅力的ではあるのだが、故に行動が情に流されがちでそこがちょっとなあ。
登場場面は少ないが、赤ちゃんの“実のお父さん”の存在が光に思えた。彼のセリフは、手帳に記した。
書いちゃいたいけど、予告でも公式サイトでも公開してなさそうなので、控えておきます。

トム・クルーズ主演『カクテル』(1988年)の、準主役の俳優さん(ブライアン・ブラウン)も久し振り!カッコ良い金持ちおじいさんを演じておられました。

category: 映画館など

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『雷の季節の終わりに』恒川光太郎  

『夜市』でデビューして二作目が本作ってスゴイのではないか。
寝苦しい夜にどうせ寝付けぬならと読みかけの本書を一気に読了した。おもしろかった。

悪人にもそれなりの理由があり、それが切ない。どう考えても人道的にアウトな行いも、きっかけの出来事に関わらなければもしかして悪の要素が目覚めずに生きられたかもしれない。その辺りは主題ではないと思うが。

あと、「ん、あれはどうなった?」というのが無いでもない。

伊藤遊、朱川湊人、沼田まほかるファンにおすすめです。
幻想的な異世界がたまらない。くうう。

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『生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある』岡檀  

名前は、おか まゆみ さんと読むらしい。精神医学の研究者。
別著者の『その島のひとたちは、ひとの話をきかない 精神科医、「自殺希少地域」を行く』で紹介されていたので、この本を知った。
私は逆になってしまったが、出来れば『生き心地~』『その島の~』の順で読むことをお勧めします。

自殺率の低い、徳島県旧海部町を徹底して研究した書。
地元の人、町を離れた人、転入者など多くの人と言葉をかわし、地形や気候を詳細に調べ、歴史を遡り追究する内容そのものも興味深いのだが、研究者のフィールドワークの様子が未知の世界で読み物としても飽きさせない。

気に入った(とか入らないとかの問題ではないが)のは、海部町は(歴史的な理由から)多くの移住者によって発展してきた、いわば地縁血縁の薄いコミュニティだった、という箇所。

心理学用語「自己効力感」とは「小さな存在の自分でも、世の中で起こるさまざまな出来事に対し、なんらかの影響をあたえる力を持っている」思える感覚のこと。自己肯定感より積極的な感覚かな。
そっかー。自己効力感と言うんだな。この感覚が低いとどうなるかというと「問題に立ち向かうことをあきらめたり、現状をどうにかして改善できるかもしれないという希望を、早々と手放してしまったりする傾向にある。」と。
なんか、過去の身近な実例(主に職場)がいくつでも浮かぶなあ。
などと心中脱線しながら読了。

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『WOLF ウルフ』 柴田哲孝  

秩父山地で連発する謎の事件。絶滅した筈のニホンオオカミは関係あるのか。
夢がある。どっぷり、山とか犬とか狼とか。秩父に行ってみたくなる。
表紙も格好良い。

著者 : 柴田哲孝
KADOKAWA/角川書店
発売日 : 2015-02-27

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