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ムシバナシの雑記帳

日々雑感あれこれです 日課は踏台昇降と読書少々、朝のしらすご飯と焼海苔

1980年 韓国光州事件、当時の日本の新聞  

半月以上前に書きかけてそのままにしてしまった。ようやくアップする。

光州事件を扱った映画『タクシー運転手 ~約束は海を越えて~』を観て、理解が及ばない点があったので復習。

●ざっくりと流れ

1979年10月 朴正煕(パク・チョンヒ)大統領暗殺

民主化要求の動きが活発化、政情混乱

全斗煥(チョン・ドファン)将軍が金大中(キム・デジュン)ら大物政治家を逮捕するなどして民主化に歯止め
全土に非常戒厳令

ソウルや光州市などで戒厳令解除を求めた学生・市民がデモ

●当時の日本の新聞は

図書館にあったのが朝日新聞データベース(聞蔵・きくぞう)のみだったので、他社は未読。
特派員氏の文章が伝聞なのは、現地に入れなかったからでしょう。警察などの発表をそのまま記事にしたという感じなのかな。
ロイター記事はもしかして映画に登場したドイツ人記者経由の可能性もあるのか。

ちょっとだけ抜粋。

〈1980年5月19日・ソウル特派員〉
学生街頭デモ 機動隊と衝突 韓国光州
“ソウルに伝えられた情報によると(略)警察機動隊と衝突、投石戦の末、市内の警察署一ヵ所を襲撃、器物などを破壊した。また、学生たちは警察のバスを転覆させた、という”

〈1980年5月21日・ソウル特派員〉
光州の騒動激化 放送局炎上
“学生らの反政府デモは(略)一般市民をまき込んで軍、■(判読不可)の部隊を相手に投石をつづけるなど~”
“兵士が学生を引きずり出して、こん棒などでなぐりつけた”

〈1980年5月21日・ロイター〉
デモ死者は十人?光州の学生側情報
“これらの死者はデモ鎮圧に当たった韓国空てい部隊の兵士による■棒の乱打の犠牲になったといわれる”
“〈注〉ソウル発のロイター電はさらに(略)八十九人の遺体があると伝えているが事実の確認はとれていないとつけ加えている”

〈1980年5月23日・共同〉
朴首相TV談話要旨
“光州は現在軍、警察がない治安不在の深刻な状態だ。治安不在とは一部不穏分子が官公署を襲い、放火したり武器を奪って軍に発砲しているなどの状態のことだ。しかし軍、警察は政府の発砲禁止命令で発砲せず~”
“善良な市民たちは暴動に参加せず、忠実に職務に遂行しており”
“問題は武器を所持する少数の反乱暴徒が市民を脅迫し、デモに参加するよう強制しているということだ”

〈1980年5月23日・ロイター〉
全斗煥司令官辞任など要求 光州のデモ
“デモ隊が掲げているこのほかのスローガン、要求は次の通り。
(略)一、マスコミによる光州事件の報道 
   一、発砲の即時停止
   一、政府、マスコミよる(略)住民感情に関するわい曲の中止


概ね映画で描かれていた通りで、報道規制効果(?)もあり「暴徒化した学生・市民デモ隊が警察を襲う」論調かな。
抜粋を控えたが、正視に耐えない惨たらしい描写もあり、「この映画はまだまだ生ぬるい。現実はもっとひどかった」という記事を何かで読んだがその通りだったのではと想像する。

報道をそのまま鵜呑みにするおそろしさは今にも通ずる。しかしよくよく見るとデモ隊側の“発砲の即時停止”という要求項目があったりして、ということは現実はどうなっているのか?と考えるきっかけを与えてくれる。

category: あれこれ

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